よく聞く“セルロースファイバー”ってどんな断熱材なの?

公開日:2022/06/01  最終更新日:2022/06/17

考えている女性

注文住宅を建てる際、外観デザインや間取りなど、目に見える部分にこだわる人が多いのではないでしょうか?しかし、夏は涼しく冬は暖かい快適な家にするためには、断熱材選びが重要になります。そこで今回は、高性能断熱材であるセルロースファイバーについて、詳しく解説します。断熱材選びで迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

セルロースファイバーとは?

セルロースファイバーは、自然素材の繊維からできた断熱材のひとつで、1950年代にアメリカで開発されました。断熱性能が高く、人や環境にやさしいことから、今では世界中で使用されています。

原材料はなに?

セルロースファイバーは、新聞紙にホウ酸を添加して作られているリサイクル品です。新聞紙でつくられているので、原材料は木ということになります。新聞紙の主原料であるパルプ繊維がさまざまな大きさ・方向で絡み合うことで、高い断熱性能を実現する細かい空気層を作り出しているのです。

施工方法について知ろう

日本でよく使われている一般的な断熱材は、大きなものを現場で切断しながら壁に敷き詰めていきます。そのため、腕のよい職人であったとしても、少しの隙間もなく敷き詰めていくのは至難の業です。セルロースファイバーは、粉砕された状態のものを壁の隙間に詰め込んでいく施工方法なので、圧倒的に隙間ができにくいといえます。

高い断熱性能を発揮する!

カタログのスペックで代表的な断熱材を比べてみると、セルロースファイバーとほかの断熱材の性能は、あまり変わらないというデータがあります。では、なぜセルロースファイバーの断熱性能は優れているといわれるのでしょうか?それは、上記でも述べたように施工方法の違いにあります。

まず、グラスウールなど、一般的に使用されている断熱材は、大工職人によって施されます。しかし、セルロースファイバーは専門業者に依頼するため、より精度の高い仕上がりになるのです。また、施工方法自体も壁に間に詰め込んでいくだけなので、ほかの工法に比べ隙間ができにくいといえます。こういったことから、単体でスペックだけを比べると性能に大差ないように見えますが、施工後の断熱性能には大きな差が生じてくるのです。

セルロースファイバーはほかの機能も優れている

セルロースファイバーが優れているのは、断熱性能だけではありません。ほかにもたくさんのメリットがあります。ここでは、セルロースファイバーの優れた性能を5つご紹介します。ひとつずつ確認しましょう。

防音

非常に密度の高い断熱材であるセルロースファイバーは、その密度の高さから、優れた防音性能を発揮しています。周辺外部からの騒音が気になる場合や楽器演奏など、室内で大きな音を出す場合には有効な性能といえるでしょう。

火の燃え広がりを防ぐ

セルロースファイバーは、防火性能が高い断熱材です。新聞紙に混ぜ込まれたホウ酸が、火の燃え広がりを防ぎます。また、万一燃えたとしても、有害物質を発しないため、安全に逃げることができます。

結露を防ぐ

セルロースファイバーには優れた結露防止効果があり、大量の湿気を吸収してくれるので、家の結露を防ぐことが可能です。結露は、カビやシロアリなどを発生させてしまうため、結露を防止する効果は、大切な家を守るために必要な特性といえるでしょう。

害虫を防ぐ

ゴキブリ退治などにも使用されるホウ酸が入っているセルロースファイバーは、ゴキブリやシロアリ、ダニなどの害虫を寄せ付けません。また、ホウ酸の殺菌力でカビの発生防止にも役立っています。

人や環境にやさしい

前述した通り、セルロースファイバーは、リサイクルされたものであるため、人や環境にやさしいといえます。施工時に接着剤を使用する必要もないことから、接着剤成分による有害物質も含まれません。また、ホウ酸についても、眼科で目の洗浄に使われていて人体への影響はほとんどない成分なので、安心です。

価格が高くなるので注意

メリットだらけのように感じるセルロースファイバーですが、実は日本の住宅にはあまり使われていません。日本国内でもっとも多く使われている断熱材はグラスウール系です。セルロースファイバーは専門業者が施工を請け負うため施工費も高く、運搬が難しいことから輸送費も高くなります。セルロースファイバーが高性能断熱材ということは間違いありませんが、費用もぐっと高くなるのでその点は理解しておく必要があるでしょう。

 

今回は、セルロースファイバーの特徴について詳しく解説しました。セルロースファイバーの施工前の断熱性能としては、ほかに比べとくに優れているというわけではありません。しかし、断熱材の機能を最大限に活かせる方法で施工することで、ほかとは比べ物にならないほどの性能差が出ます。また、セルロースファイバーには断熱性能以外にもたくさんのメリットがあります。ほかの断熱材に比べて非常に価格が高くなるというデメリットもありますが、長期的な価格対効果で考えると高すぎるということはないかもしれません。セルロースファイバーに興味を持った方は、本記事を参考にしてみてください。

 

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